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(女性医師)

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子宮がんの早期発見は「定期検診」

子宮は、洋なしを逆さにしたような形をしています。子宮頚がんは子宮の入り口付近、つまり洋なしの細い部分にあたる子宮頚部の粘膜にできるがんです。子宮頚がんの原因は、ヒトパピローマウイルスの感染によりなります。主に性交渉によって感染しますが、女性のほとんどが生涯に一度は感染するとも言われています。このため、ワクチンの開発も行われています。子宮頚がんの特徴に「異形成」があります。異形成とはウイルスに感染した子宮頚部の粘膜ががん化する前の状態のことです。この異形性が重症化してがん化する前に発見して生活改善や治療に取り組めば、高い確率で完治が見込めます。このために最も大切なことは、定期検査を受診することです。ちなみに異形成から頚がんへなるには2年以上かかるとされています。こうしたことから子宮頚がんの定期検査は、2年に1度行うことが推奨されています。

子宮体がんの早期発見は「不正出血」

子宮体がんは、洋なしに例えると太い部分、正確にはその内部の粘膜(子宮内膜)に発生するがんです。このため、「子宮内膜がん」とも呼ばれています。子宮体がんの原因の多くは、「エストロゲン」という女性ホルモンにあるとされています。本来、子宮内膜は、月経のときに剥がれ落ちて排出されます。しかし、なんらかの要因で子宮内膜が剥がれず残り、そこにエストロゲンが過剰な刺激を長期間与え続けることで、子宮内膜にがんが発生すると考えられます。子宮体がんを早期発見する鍵は、月経以外の出血(不正出血)にあります。その理由は、子宮体がんの前段階となる「子宮内膜増殖症」では不正出血が起こるためです。このため、子宮退がんを早期発見するには、不正出血に注意を払うことが大切な鍵となります。

子宮頚がんは初期のうちは自覚症状がないのがないため、早期発見するためには検診を受けることが不可欠です。早期発見すれば、子宮を温存したまま高い確率で完治が見込めるがんです。検査はわずかな時間で済み、体の負担はほとんどありません。1年に1度検診を受けて早期発見に努めましょう。